【霊視鑑定ご相談事例】霊界三河屋業務。あの世からのご要望を承っております。「松花堂弁当」
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霊界三河屋業務
うちにはよく亡くなられた方が来る。
何かしらの要望があって来るので、この事を私は「霊界三河屋業務」と呼んでいる。
ちなみにこの三河屋に来る皆様は玄関からは来ない。何故かベランダからやってくる。
うちのベランダは、霊界においての勝手口なのか。
「すみませんが」
今日も勝手口から来客だ。
今回は関東に住む男性のお母様が来訪
今度のお客様は、関東に住む男性のお母様。
「松花堂弁当のような華やかなお弁当をお願いしたいのです」
そのまま男性に伝えてみた。「松花堂弁当??」というリアクションだったので、一度ご検討を、と電話を切った。
それから数日して、その男性の奥様から連絡があった。
「あれからあの人、よくよく考えて思い出したみたい。そういやお袋は、〇〇の懐石料理とか、彩りの綺麗な食事が好きだったなあ、と言っていました」
「そうですか、思い出して頂けて良かったです。」
「是非、お供えをして喜んで頂きたいのですが・・・それが・・・その・・・」
「何か問題でもありましたか?」
「一万円ぐらいするので、少々躊躇われます・・・」
「たっか!」
聞くと、そのお母様、日本橋にあったとある老舗のお店のお嬢様で、それはとてもお嬢様育ちで、まあ、なんというか、良いものを沢山知っているそうで。
なので好きだったお店もまあ、なんというか高級なお店だそうだ。
「そ、そこまでしなくても、彩りの綺麗なお弁当で良いのではないでしょうか・・・」
お供えもの、しかも食べ物。お下がりでいただくとしても、それでも贅沢品。
裕福なご家庭であれば是非にと言う所だが、一般のご家庭ではちょっとそれは高い。
「ま、幕の内弁当にしましょ、幕の内弁当の中で彩りの綺麗なお弁当を探しましょう」
「それでも喜んでいただけるならその方が有難いです・・・」
私はすぐに東京へ飛んだ。きっとあれこれと迷ってしまうだろう。
私が行けば、スムーズにこれで大丈夫と太鼓判を押す事が出来る。
少々お節介かと思ったが、これは私に出来る唯一の事だと思った。
そうして、色々と一緒に見て、お母様的にもお財布的にもこれならば、というものが見つかったので、お供えものは決定した。
あとは私の出る幕ではない。「あとはご家族で」と告げて、せっかくなので東京の下町にて神社探索をしてから帰る事にした。
そうして、次のリクエストが届いた
後日、お母様が再度現れた。
「あの時はありがとうございました。」
「いえいえ」
「ところで・・・次は寿桃包(桃饅頭)が良いとお伝えください」
和食の次は中華か・・・グルメなお母様だったんだね。
私は次のリクエストを男性にお伝えすべく、携帯を手に取った。
来訪者はいつも突然だ。
その時の私は、誰も居ないのを良い事に、作業デスクの上に足を投げ出して紫煙をくゆらせて居た。
いや、大体がそういう人様に見られたくない状態の時にやってくる。
彼らは私の恰好は目に入らないのか、違う所を見ているのか、その状態でもお構いなしなようで、そこについて突っ込まれた事はない。
私にとって日常の一つである三河屋業務。
家に人を上げる事が大嫌いな私だが、これについてはどうやら別の話のようだ。