【福井県】陰陽宗家土御門(安倍)家の旧地 若州名田庄 「暦会館」【神社仏閣探訪】
今回は、陰陽宗家土御門(安倍)家の旧地 若州名田庄 「暦会館」
タイラーは経費にうるさい。しかし、ここならタイラーも興味を持つはずだ。
「ねえタイラー、暦会館行きたい」
「暦会館・・・ですか・・・」
「前々からずっと行きたいんだよ、我々は占術を持たないが、暦はとても大事だ」
「土御門家ですか・・・。良いでしょう、島根に用件がありますから、そのついでに」
島根、とはまた強引に紐づけてきたもんだ。
まあいい、私は暦会館に行けるようだ。
福井県大飯郡おおい町名田庄納田終111-7
おおい町暦会館
隣接の道の駅は車が多いのに、暦会館は誰もいない。
何故だ、何故皆、暦に興味がないのだ。
「まあいいか、人がいるのはあまり好きではない。ついている」
渾天儀。
天体の位置を観測する天文器具で、一番外側から天地四方を象る「六合儀」、極軸で回転する「赤道環」、「黄道環」、極軸と黄道軸で回転する「白道環」の四重の環と、中心に地球の模型を持つ。渾天儀の発明は古くエラストテネスであるといわれるが、西洋天文学が東洋に伝わった1700年頃には、中国における最も代表的な天文器具であった。この渾天儀が中国から日本へ文政年間(1819~)に伝わり、惑星の位置関係など、暦、時刻にかかわる研究に用いられた。
時計にあたるもの。
タイラーはスタッフの方ととても嬉しそうに色々なものを説明してもらいながら見て回っている。
実際、こういうものを作ってしっかりと天文と暦を管理していたという事は本当にすごい事で、
そのベースがあるからこそ、私達はとても便利にそれらを知る事ができるようになったわけだ。
香盤時計。
12時間を測るもので、12時間で燃え尽き、再度12時間を測る。
「タイラー、これ欲しい」
「商品じゃありません」
ああ、こういう味のあるものは本当に素敵だ。
虫は苦手だが古民家に住んでこういうものに囲まれてみたい。
それ以外にタイラーと感動したのは、暦をわかりやすく絵にしたものである。
昔は文字を読める人が少なかったので、暦を絵にする事で、今はこの時期であるという事が簡単に理解できたらしい。
そうして、それはわりと最近まで作られていた。
また、カレンダーの起源もここにあり、そうして、カレンダーを企業が広告目的として発行した歴史も展示されている。
飾っておきたくなるようなカレンダー。それは随分と昔から存在したんだな。
昔の広告つきカレンダー。引札暦、という。
しかし、太陰暦のサイクルは本当によく出来ている。
私は、太陰暦に沿って生活をするととても調子が良い。
現代を生きていくにはそうもいかない事がとても多いが、太陰暦を意識する事はとてもオススメしたい。
スタッフの方も、太陰暦が実はとても合っているという事を、真剣に説明をしてくれた。
私もタイラーも同意であるので、展示してある太陰暦のカレンダーを販売してくれないかと問うてみたが、
太陰暦カレンダーはここでは販売していないようだった。
(作ってる会社さんを教えていただいたので、ありがたく控えさせていただいた)
また、易学の資料もあったので、ほうほう、とそれなりに拝見させていただいたのだが、
私もタイラーも易学の知識はない。
しかし、様々な占術を生業にしている方々にも、とても興味深い場所であると思う。
ちなみに、宝暦四年(1754年)、土御門(安倍)家と深く関わる地域・地点を御霊社七ヶ所として確定している。
①和州安倍山[奈良県桜井市安倍山(安倍文殊院)]
②泉州信太[大阪府和泉市葛の葉町(信太森葛葉稲荷神社)]
③摂津安倍野[大阪市阿倍野区(安倍王子神社)]
④若州名田庄[おおい町名田庄納田終(旧領地・館跡・土御門家墓所)]
⑤京葭屋町[上京区京葭屋町通今出川下る西側晴明神社前(伝・安倍晴明公居館址)]
⑥嵯峨寿寧院内[右京区嵯峨天龍寺角倉町(安倍晴明墓所)]
⑦伏見街道元遣迎院内[東山区本町(晴明塚址現在地不明)]
いつか、全てまとめてまわりたいと思う。
その際にはまたここで記事にできると良いなと思っている。
撮影許可をいただいたものの、掲載するのははばかられたので、写真をいくつか公式ホームページからお借りした。
暦会館の公式ホームページは以下。
すぐそばに土御門家墓所等もあるが、そちらはそこそこ有名だと思うので、説明は省略しようかと思う。
土御門家墓所等 については、記事はまた別に書きたいと思う。